抄録
本論文は,ダイヤモンド工具の寿命のバラツキが,工具内部の欠陥である窒素不純物に左右されると判断し,内部欠陥の存在と工具寿命との関連を求めた.工具寿命に関与する内部欠陥は,工具刃先近傍に存在するものであり,それを分析するために,今回顕微赤外分光装置(Fourier Transform Infrared Spectrometer and Infrared Microscope: 顕微FT-IR)を採用した.そして分析した工具と切削実験での工具損耗との関連を求めた.その結果,窒素不純物が少ない工具は,刃先に多くのチッピングが認められたものの,すくい面のクレータ摩耗が少なくなることが明らかとなった.