抄録
チタン合金の加工においては,びびり振動を抑制するために切込み量を小さくする必要があるため,材料除去率が低下する. 開発した可変予圧主軸では予圧力を変えることにより剛性を向上させることができ,びびり振動を発生させることなく切込み量を維持することができる.本研究では,開発した主軸の性能評価として静剛性試験,加振試験および加工試験を行った.その結果,定位置予圧の主軸と比較して静剛性値が38%向上し,加振試験でのコンプライアンス値が約50%低減することを確認した.加工試験では加工振動が抑えられており有効性が確認できた.