砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
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62 巻, 2 号
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  • —仕上げ面生成と工具損傷の基礎検討—
    石塚 潤, 長澤 圭祐, 三神 政之, 閻 紀旺
    2018 年62 巻2 号 p. 88-93
    発行日: 2018/02/01
    公開日: 2018/08/01
    ジャーナル フリー
    光学ガラスの超精密切削におけるダイヤモンド工具の摩耗は,ガラスの主成分であるSiO2とダイヤモンドとの化学反応が1つの要因であると考えられる.本研究では,SiO2を含有しないフッ化物ガラスを被削材として切削加工を試みた.その結果,SiO2を含有する光学ガラスBK7に比べ,ダイヤモンド工具の刃先後退率が約1/22へと低減し,継続的な延性モード加工が可能となった.また,仕上げ面と切りくず生成そして工具損耗形態などの変化における切削条件の影響を調べた.さらに,本技術を利用してガラス非球面レンズの切削加工を試みた.
  • 川名 雄也, 関口 麗, 水本 由達, 柿沼 康弘, 福田 将彦, 田中 克敏
    2018 年62 巻2 号 p. 94-100
    発行日: 2018/02/01
    公開日: 2018/08/01
    ジャーナル フリー
    直径200mmを超える大口径の光学ガラスレンズは,研削加工を用いて所望の形状を創成したのち,クラック,研削痕を研磨加工により除去することで製造されている.現状,この研磨加工による研磨深さは数十μmに及び,レンズ形状精度の低下要因となる.研磨工程短縮のためには,高能率かつ高精度な研削加工技術の開発かつ,研削加工時のサブサーフェスダメージを定量的に評価することが求められている.本研究では,従来用いられているレジンボンド砥石とは異なり,高い弾性を有するゴム砥石を用い,その加工特性を調べた.また,フッ化水素酸によるエッチングを応用してレジンボンド砥石とゴム砥石を用いた場合の光学ガラス表面のサブサーフェスダメージを評価・分析した.結果として,砥石硬度および研削モードがサブサーフェスダメージに与える影響に違いが生じることを明らかにした.
  • 柴原 豪紀, 熊谷 幹人, 大西 賢治
    2018 年62 巻2 号 p. 101-103
    発行日: 2018/02/01
    公開日: 2018/08/01
    ジャーナル フリー
    チタン合金の加工においては,びびり振動を抑制するために切込み量を小さくする必要があるため,材料除去率が低下する. 開発した可変予圧主軸では予圧力を変えることにより剛性を向上させることができ,びびり振動を発生させることなく切込み量を維持することができる.本研究では,開発した主軸の性能評価として静剛性試験,加振試験および加工試験を行った.その結果,定位置予圧の主軸と比較して静剛性値が38%向上し,加振試験でのコンプライアンス値が約50%低減することを確認した.加工試験では加工振動が抑えられており有効性が確認できた.
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