光学ガラスの超精密切削におけるダイヤモンド工具の摩耗は,ガラスの主成分であるSiO
2とダイヤモンドとの化学反応が1つの要因であると考えられる.本研究では,SiO
2を含有しないフッ化物ガラスを被削材として切削加工を試みた.その結果,SiO
2を含有する光学ガラスBK7に比べ,ダイヤモンド工具の刃先後退率が約1/22へと低減し,継続的な延性モード加工が可能となった.また,仕上げ面と切りくず生成そして工具損耗形態などの変化における切削条件の影響を調べた.さらに,本技術を利用してガラス非球面レンズの切削加工を試みた.
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