2022 年 66 巻 6 号 p. 336-341
窒化炭素(C3N4)はダイヤモンドを凌ぐ体積弾性率を有する可能性を秘めた炭素系材料である.しかしダイヤモンドより高硬度な窒化炭素は未だ合成されておらず,成膜方法も確立されていない.本研究ではMicrowave-sheath Voltage combination Plasma (MVP) により生成したプラズマ中の発光種および発光強度比に関する基礎的な評価および異なる窒素流量比で作製した膜の炭素構造,組成および機械的特性について検討した.MVP法では低圧力でCNを主体としてN2+,N2,CH,Hαなどの発光種から構成されるプラズマを形成し,圧力およびガス流量比の変化により発光強度比の制御が可能であることが明らかになった.プラズマ中のCNの発光強度比の増加に伴い膜の窒素含有量が増加し,窒素含有量は最大1.9at.%であることが確認された.またN2+の発光強度比の増加に伴い炭素sp2結合が減少する傾向がみられた.