日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
肩関節後方筋群に対する振動フォームローリング介入および静的ストレッチング介入が肩関節機能に及ぼす影響
刑部 純平山根 基箱﨑 太誠
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2025 年 10 巻 2 号 p. 131-138

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抄録

本研究は,肩関節後方筋群への振動フォームローリング介入および静的ストレッチング(スリーパーストレッチ)介入が,肩関節内旋可動域,指椎間距離,肩関節外旋筋力に及ぼす影響を経時的に比較検討した.本研究は,14名の健康な男子大学生を対象として,2条件のランダム化クロスオーバーデザインで実施した.その結果,90秒間のスリーパーストレッチおよび振動フォームローリング介入によって,肩関節内旋可動域と指椎間距離は介入前と比較して介入直後,介入15分後で有意に改善した(P<0.05).一方,肩関節外旋筋力は,介入直後の時点において,振動フォームローリング介入と比較してスリーパーストレッチ介入条件において有意に低い値を示した(P<0.05).90秒間の振動フォームローリング介入によって,肩関節外旋筋力の低下を引き起こさずに肩関節内旋可動域,指椎間距離が改善することが示唆された.

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