2025 年 10 巻 2 号 p. 139-148
クラブチーム下部組織に所属する競技者は,多忙な生活を送っており睡眠時間の確保には限界がある.また,女性では女性ホルモンが睡眠に影響を及ぼす.このような競技者のコンディショニングに対し,睡眠教育が有用とされている.本研究は,クラブチーム下部組織に所属する女性競技者を対象とし,試合期における睡眠教育が睡眠習慣や体組成,運動パフォーマンスに及ぼす影響を検討した.その結果,睡眠教育により,主観的な睡眠習慣の改善を認めた.また,体組成はタンパク質量を維持しつつ脂肪量が減少した.睡眠教育は,競技者に対して睡眠の認識を高め,コンディショニングに影響する可能性がある.