日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
体幹筋群への先行収縮の学習を目的とした介入がActive Straight Leg Raiseに及ぼす影響
榎 将太西山 亜由実﨑濱 星耶吉田 知史箱﨑 太誠倉持 梨恵子
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 10 巻 2 号 p. 83-89

詳細
抄録

本研究は,運動連鎖の破綻に対し,体幹の先行収縮後にActive Straight Leg Raise (ASLR)を行う介入による効果を検証することを目的とした.本研究は介入前後で(1)ASLR,(2)Passive Straight Leg Raise (PSLR)の角度を測定した.介入群は体幹の先行収縮後にASLRを行う介入を実施し,対照群は5分間安静とした.群分けは無作為化し,測定者には盲検化した.PSLRとASLRの差が10°以上の場合を運動連鎖の破綻ありと判断した.介入前後の比較は,二元配置反復測定分散分析で検討した.運動連鎖の破綻ありと判断された対象者は74名中32名だった.介入群のASLRは有意に上昇した.体幹への先行収縮の促進を目的とした介入によってASLRの改善が認められ,リコンディショニングやスポーツ外傷・障害予防への応用が期待される.

著者関連情報
© 2025 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
前の記事 次の記事
feedback
Top