2018 年 3 巻 2 号 p. 141-147
高校年代の野球選手において投球過多が問題となっている.本研究では投球をおこなう間隔日数(登板間隔)に着目し,異なる登板間隔で投球課題を実施することによって,投球パフォーマンスにどのような影響を及ぼすのかについて比較検討した.その結果,身体機能および投球フォームについてはいずれの条件においても有意差は示されなかったが,球速についてはいずれの条件でも球速低下は生じたものの,中2日での登板は連投および中1日での登板に比べて有意に球速の低下を抑えることができた.以上の結果より投球パフォーマンス維持の効果が発揮され始めるためには,登板後少なくとも2日以上の休息日を設けることが必要であることが示唆された.