日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
慣性値を用いた発育期にある野球選手における肘障害リスクの検討—身体発育変化に着目して—
筒井 俊春前道 俊宏飯塚 哲司鳥居 俊
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キーワード: 野球, 慣性値, 肘障害
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2020 年 5 巻 2 号 p. 151-157

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抄録

本研究は野球選手の発育に伴う慣性値の変化を暦年齢ならびに相対発育の2つの発育指標から明らかにし,肘障害予防の一端を担うことを目的とした.対象は小学生から大学生までの野球選手133名とした.DXA装置を用いて全身スキャンをし,Ganleyの慣性モーメントの算出法に準じて,前腕・手部慣性値を算出した.また,肩甲帯部除脂肪量に対する前腕・手部慣性値を示す慣性値比,野球ボール保持想定での慣性値比を求めた.さらにアロメトリー法を用いて身長に基づく相対発育の観点から慣性値比および野球ボール保持想定での慣性値比の変位点を求めた.慣性値比は12歳頃,または身長約150cmでピークとなり,この時期には肘障害のリスクが高まることが示唆された.

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© 2020 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
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