日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
特集
アスレティックトレーニング研究者のための統計解析における注意点
山次 俊介
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 7 巻 1 号 p. 23-31

詳細
抄録

ネイマン-ピアソン流の帰無仮説検定はアスレティックトレーニング研究領域においても主流な統計的データ解析法である.有意水準によって有意差あり/なしの線引きする帰無仮説検定は非常に便利だが,有意差の意味を正しく理解している研究者は多くない.有意差を判定するp値はサンプルサイズに依存するため,効果(差)の大きさは評価しない.我々が真に関心あることは,“どのくらい効果があるのか?”,“先行研究より優れているのか”である.これを明らかにするために帰無仮説検定に加えて,効果量と信頼区間の提示と解釈が必要となる.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
前の記事 次の記事
feedback
Top