日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
股関節・鼠径部痛の既往者におけるランニング動作の特徴
江波戸 智希廣重 陽介吉岡 利貢広瀬 統一
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2021 年 7 巻 1 号 p. 75-84

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抄録

股関節・鼠径部痛(Groin Pain:以下GP)の既往者におけるランニング動作の特徴を3次元動作解析を用いてバイオメカニクス的に明らかにすることを目的とした.過去1年間に股関節・鼠径部に痛みを有したことがある脚,11脚を股関節・鼠径部痛群(GP群)とし,痛みの既往がない脚,14脚をコントロール群(C群)として検討を行った.結果,GP群のランニングの特徴として支持期において遊脚側の骨盤が下制しているトレンデレンブルグ徴候が認められた.また股関節は内転位となり,足関節は回外から回内への角度変化が少なかった.GPのリハビリテーション・予防にはランニング動作における骨盤,股関節,足関節運動の改善の必要性が示唆された.

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© 2021 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
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