2021 年 7 巻 1 号 p. 67-74
高校女子バスケットボール選手25名を対象とし,足関節捻挫の既往の有無で群分けを行った(既往あり群12名,既往なし群13名).体幹加速度の計測として選手の体幹部に加速度センサを装着して10秒間のtuck jumpを行った.加速度データより着地時の最大加速度を算出した.また,Tuck jump(TJA)の得点を算出した.さらに加速度センサを装着してバスケットボールの試合を行い,高加速度(>4G,>6G,>8G)の発生頻度を求めた.Tuck jump時の体幹加速度は既往あり群が有意に大きかった(p<0.05).しかし,TJAの合計点および試合中の高加速度の発生頻度に有意差はみられなかった.このことから,足関節捻挫の既往による特性がTuck jump着地時の体幹加速度に出現する可能性が示唆された.