【目的】本研究は,敗血症患者への治療選択決定支援アルゴリズムの構築を視野に,死亡率および在院日数に影響を及ぼす診療行為の探索を目的とした。【方法】敗血症患者458名のDPCデータを用いて,重みを付けたPLSA(Probabilistic Latent Semantic Analysis:確率的潜在意味解析)を行った。さらに,敗血症の直接的な治療法の一つである血液浄化に関する診療行為に注目し,クラスタの特徴を分析した。【結果・結論】「死亡の有無」および「在院日数」に20倍の重みを付けたPLSAを実施した結果,九つの診療クラスタが抽出され,死亡率や在院日数との関連性を特徴的に示す診療行為のクラスタ分類が可能であることが確認できた。とくに血液浄化に関する診療行為は,すべて死亡率が高い診療クラスタの一つに所属しており,同一患者のクラスタ遷移パターンも踏まえると,血液浄化が敗血症患者の状態変化に強く影響する治療の一つであることが示唆された。さらに,血液浄化に重みを付けたPLSAの実施により,血液浄化の種類によってクラスタが分離し,患者の状態によってどの血液浄化が適切か判断できる可能性が示された。