2020 年 11 巻 2 号 p. 98-102
血液浄化施行中の血液回路チャンバでの凝固は,チャンバ内部の血液の流動状態に大きく影響されるが,流動状態を可視化できる技術は確立されていない。本研究では,レーザドップライメージング技術を応用し,チャンバ内部の詳細な流動状態の可視化に成功した。検証実験では,血液の粘性を模擬したグリセリン溶液を用いて種々の流速での流速分布を計測し,比較対象としてウシ血液による凝固試験との比較を行った。回路流量とチャンバ内の平均流速および,せん断速度は比例関係にあった。また,低流量の条件において血液凝固が顕著に現れた。本手法を用いることでチャンバ内部の流動状態と凝固の関係を議論することが可能になると期待できる。