アフェレシス療法においても2007年にAmerican Society for Apheresis(ASFA)よりガイドラインが発刊され,その後改訂が繰り返され2019年に最新版が発刊されている。米国では遠心分離法を用いたアフェレシスが中心であり,わが国では膜分離法が中心である。そのためASFAのガイドラインをわが国に持ち込むことは多くの問題点が生じる。2017年より日本版アフェレシス治療ガイドラインの作成が開始され,2021年夏に「日本アフェレシス学会 診療ガイドライン2021」の発刊に至った。本ガイドラインでは,救急疾患,血液疾患,膠原病・リウマチ性疾患,呼吸器疾患,循環器疾患,消化器疾患,神経疾患,腎臓疾患,皮膚疾患の9領域,86疾患を網羅した。また膜技術を用いた新しい治療法として,plasma filtration with dialysis(PDF)を取り上げた。