日本急性血液浄化学会雑誌
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Print ISSN : 2185-1085
技術・工夫
集中治療室での急性血液浄化療法後,早期退院となった症例について
窪田 彬花澤 勇一朗風呂 正輝渋谷 陽平鈴木 俊郎柴原 宏
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2024 年 14 巻 2 号 p. 131-135

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抄録

集中治療室での急性血液浄化療法を必要とする症例は入院期間が長期化することが多い。今回,集中治療室で急性血液浄化療法を施行した症例のうち,死亡例を除き入院期間が28日以内であった38例について,背景や治療経過について検討した。平均年齢64.4±16.4歳,平均入院期間16.6±7.0日,集中治療室の平均在室期間8.3±5.4日だった。24症例が退院時に血液浄化療法を離脱していた。20症例は血液浄化センターでの治療に移行していた。当院は移動困難な状態を除き可及的早期に血液浄化センターでの血液浄化療法を施行しており,集中治療室での急性血液浄化療法が不要となり集中治療室退室を早めることが可能である。集中治療室から血液浄化センターへの早期移行がpost-intensive care syndrome(PICS)の予防やADL低下前の退院へ繋がる可能性がある。

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© 2024, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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