2024 年 14 巻 2 号 p. 97-100
腎機能低下時の腎排泄性薬剤であるミルリノンの使用は,代謝・排泄遅延による半減期の延長・血中濃度の上昇から副作用の危険性があり注意が必要である。また,ミルリノンは血漿蛋白結合率が高く血液浄化療法でも除去されにくく,血液浄化療法中のミルリノンの適切な投与方法はわかっていない。今回,腹膜炎による敗血症誘発性心筋症症例に対し血液浄化療法中に慎重にミルリノンを少量持続投与し,循環動態改善後早期に終了したことで副作用なく救命できた一例を経験した。血液浄化療法中にミルリノンを使用する場合は,致死的不整脈や低血圧などの副作用の危険性を念頭に置き,モニタリング下で慎重に少量持続投与し,短時間の使用に留める必要がある。