2025 年 16 巻 1 号 p. 18-23
本邦における持続的腎代替療法(continuous kidney replacement therapy:CKRT)の血液浄化量の決定様式は,海外と異なり,保険診療の制限による固定された透析液・置換液の処方量のため体重に依存し,患者ごとに異なる血液浄化量となっている。本研究は,この本邦独特の血液浄化量の決定様式が,年齢による生存率の差にどのような影響を与えるかを後ろ向き観察研究により検討した。当院でCKRTが施行された494例を75歳以上と未満,さらに血液浄化量を中央値以上と未満により4群に分けて解析した結果,血液浄化量が高い群は年齢にかかわらず90日死亡率の低下と関連していた。とくに高齢患者では低体重により相対的に血液浄化量が高く,これが予後改善に寄与した可能性が示唆された。本研究結果は現行の固定された透析液・置換液の処方様式が年齢による予後の差を小さくしている可能性があり,体重によって血液浄化量が変動しない処方様式への変更を再考する必要性を示唆している。