日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
症例報告
持続的血液濾過透析が有効であったコハク酸シベンゾリン中毒の一例
岡田 修一金本 匡史長谷川 豊江連 雅彦内藤 滋人中村 紘規佐々木 健人森下 寛之
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2025 年 16 巻 1 号 p. 44-46

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抄録

症例は66歳,男性。非持続性心室頻拍による失神発作に対して植込み型除細動器植込みを行い,肥大型心筋症に対してコハク酸シベンゾリン(CZ)300mg/日を投与されていた。2週間前から食欲が低下し,全身脱力感が増強して体動困難になり,当院に救急搬送になった。低血糖54mg/dL,心電図でQRS波の著明な延長,高度腎機能障害(BUN 57.1mg/dL,CREA 7.46mg/dL)を認め,筋無力症様の症状を認めた。血中CZ濃度は2,591ng/mLで,CZ中毒の診断になった。炭酸水素ナトリウム注射液では補正できない代謝性アシドーシスを認め,急性腎障害(acute kidney injury:AKI)も合併していたことから持続的血液濾過透析(continuous hemodiafiltration:CHDF)を開始した。AKIは改善し,CZ中毒の症状も改善した。血中CZ濃度が正常値になったことを確認して退院した。【まとめ】早期のCHDF施行により,AKIは改善し,さまざま合併症が改善し良好な経過を得ることができた。

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