2011 年 2 巻 1 号 p. 19-24
腎代替療法は様々な医療の現場で行われている。そのなかで持続的代替療法(continuous renal replacement therapy:CRRT)は救急医療の現場でしばしば行われている。しかし,実際にどのような疾患にどう用いるかについては十分な成績が提出されているとは言い難い。またCRRTは人的にも医療経済的にも一般に行うことは容易ではない。ではどの様な病態にどうCRRTを用いればよいかについて経験と現在まで報告されたいくつかのメタ解析を中心に検討を行った。そこから判明したことは心原性ショックと敗血性ショックに関してはCRRTは有効である可能性が示唆された。すなわち血圧が低いにも関わらず腎代替療法が必要とされる病態ではCRRTを行い救命につながると考えられた。