小児領域における持続的血液浄化法の特徴としては低血液流量下での治療であることと体外循環量の循環血液量に対する割合が相対的に多いことがあげられる。そのため回路凝固しやすい環境下での治療であるといえる。本論文では,回路凝固要因の検討と現状の小児用回路の構成を分析したうえで,安全性が担保され,いかに回路凝固を防ぐかという観点での持続的血液浄化法(continuous blood purification therapy:CBP)用血液回路の要件について考察した。その結果いくつかの提案ができる。その内容は,ピローの省略,抗凝固薬注入部位を血液ポンプ前方で脱血部により近い部分に設置,動脈側ドリップチャンバを選択的に省略することがあげられる。