日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
総説
急性血液浄化における看護師の役割とチーム連携
杉山 千里宮坂 友美永田 明子平野 みのり原田 大希柳沢 政彦針井 則一森口 武史松田 兼一
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2011 年 2 巻 1 号 p. 71-74

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抄録

急性血液浄化法のなかでも持続的血液濾過透析(CHDF)は,重症患者に持続的に行うという点で,看護師の果たす役割は大きい。そこで今回,CHDFの施行に対して,ICUの看護師がどのような思いで望んでいるのか調査した。その結果,肯定的な思いと否定的な思いが聞かれ,それぞれの思いの背景として,各6項目があげられた。CHDFに対する肯定的な思いは,教育・マニュアル作成・情報の共有化・チーム医療の推進といった,医療安全対策が十分なされている事が要因となっていた。一方否定的な思いの要因として,トラブルシューティングに対する苦手意識があり,不安が強い事があげられた。不安を払拭するためには,医療安全対策やチーム医療が実感できるよう,経験豊富な看護師や医師・MEと連携した,ベッドサイド教育の強化が必要である。

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© 2011, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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