救急・集中治療領域において持続的血液濾過透析(Continuous hemodiafiltration:CHDF)は中心的な急性血液浄化療法である。しかしその施行にあたり,施行条件は施設間で統一されていないのが現状である。われわれは,山梨CHDF標準化ワーキンググループを立ち上げ,山梨県各施設におけるCHDF施行条件についての実態調査を行い,血液回路の洗浄方法,抗凝固剤使用時の至適活性化全凝固時間(Activated clotting time:ACT)や操作条件等について検討した。血液浄化器および回路の洗浄は添付文書を参考に2,000mL+抗凝固剤添加液500mLと,ACT目標値は脱血側140~200秒と,返血側180~230秒,水分バランスの調節は補充液量で調節するなどを推奨し,現在検証中である。他の施行条件についても議論を尽くしひとつひとつ段階を追えば標準化は十分可能であり,早急な標準化が望まれる。