2013 年 4 巻 1 号 p. 28-33
【目的】敗血症治療においてサイトカイン吸着特性を持つ膜のヘモフィルタを使用した持続的血液濾過透析(CHDF)はサイトカイン除去の効果的な方法である。われわれはPMMA膜ヘモフィルタを2本直列接続したダブルPMMA-CHDF(SD-CHDF)を考案し,高サイトカイン血症に対する有用性を検討した。【対象】2010年6月〜2012年5月にアルメイダ病院ICUにてIL-6血中濃度が900pg/mL以上の高サイトカイン血症でSD-CHDFを施行した9症例を対象として検討した。同期間中に通常のPMMA-CHDF(S-CHDF)を施行した9症例を比較対照とした。【方法および結果】SD-CHDF群とS-CHDF群におけるCHDF開始前とCHDF開始6時間後,12時間後,24時間後のIL-6血中濃度を比較すると,SD-CHDF群では経時的に有意に低下し,S-CHDF群では24時間後のみ有意に低下した。また, 血中乳酸値はSD-CHDF群でのみ有意に低下した。【結論】サイトカインの吸着能を有する2本のPMMA膜ヘモフィルタを使用したSD-CHDFは高サイトカイン血症に対して,有用な治療法と思われた。しかし,敗血症患者の救命率に対する有用性を証明するにはさらなる検討が必要である。