2014 年 5 巻 1 号 p. 78-80
40歳代女性。躁うつ病で心療内科かかりつけで,過去に複数回,薬物過量内服歴がある。2012年4月,突発的に炭酸リチウム4,400mg,ジアゼパム100mg,フルニトラゼパム25mgを内服し,当院救急外来へ搬送された。来院時,構音障害と傾眠傾向を認め,リチウム濃度2.89mEq/Lと中等度以上の濃度が検出されたため,血液透析を施行した。血液透析を開始し,程なく,意識レベルクリアとなり,会話も可能となった。透析後にはリチウム濃度1.0mEq/Lと低下していた。細胞内から血中への移行も考慮し,翌日も4時間血液透析を行い,リチウム濃度0.36mEq/Lと著明に低下した。過量内服によるリチウム中毒に際し,血液透析を施行することにより,血中濃度上昇を抑えることができた。