2015 年 6 巻 1 号 p. 78-81
【症例】58歳,男性。IgM-κタイプの原発性マクログロブリン血症(WM)であり,パラプロテイン沈着による末梢神経障害と急速に進行した腎不全を伴っており,維持透析を要した。WMに対し,化学療法を行ったが,副作用により断念,以後血液浄化療法による軽鎖除去を継続している。今回,透析条件などを変更し,除去率,除去量,クリアスペース(CS)を検討することでより効果的な軽鎖除去方法を検討した。【結果】除去率では,Ⅴ型ダイアライザの血液濾過透析(HDF)で高値であった。スピアマン順位相関係数検定ではκ鎖とβ2-MG, λ鎖とα1-MGで有意な相関を認めた。除去量では,PMMA膜の血液透析(HD)で最も高かったが,アルブミン(alb)の漏出も認めた。【まとめ】軽鎖除去において,除去に優れるⅤ型,PMMAともにalbの漏出が多い傾向にあり,透析方法検討の際は患者の栄養を始めとした全身状態への配慮が必要と思われた。今後も測定方法を含めさらなる検討が必要であり,症例の蓄積が望まれる。