2016 年 7 巻 2 号 p. 108-112
当院では,腹腔内感染症を契機とした敗血症性ショックに対してエンドトキシン吸着療法と併用してPMMA-CHDFを行っている。2013年10月よりヘモフィールCH-1.8W®が使用可能となり,ヘモフィールCH-1.8W®導入前後での当院での使用現状を,ヘモフィールCH-1.0N®と比較した。CH-1.8W®は1本あたりの施行時間が長く,施行開始から12時間後にはカテコラミン使用量は有意に減少し,24時間後の時間尿量は有意に高値を示した。このことから,腹腔内感染症を契機とした重症敗血症症例においてPMX-DHPと併用してPMMA-CHDFを行う際は,大面積のヘモフィールCH-1.8W®が適すると示唆される。