2016 年 7 巻 2 号 p. 97-101
バスキュラーアクセスカテーテル(カテーテル)は,急性期腎不全患者に有用であるが,カテーテルの血管壁吸引,血栓形成による脱血不良の問題がある。血栓はシリンジで除去できるが,カテーテルが血管壁を吸引する場合は対応が異なりカテーテル位置の調節や生理食塩液のフラッシュにより改善を試みるが,その手順が正しいとは限らない。本研究ではカテーテルの血管壁吸引時にカテーテルの位置調整のみの対処手技有効性評価法の確立を目的とした。カテーテルが血管壁を吸引した状態をモニタリングした報告例は今までないため,ブタ血管を用いてex vivoで血管壁吸引を目視で確認し,手技により改善可能か評価した。手技は,カテーテルの引き抜き方向の移動と回転である。3cm以内の引き抜き方向の移動では,全条件で改善を認めなかった。回転角度を30°ごとに増加するに従い改善の頻度が増加した。本結果は血管壁吸引の改善の可能性を示唆する。