透析患者の生命予後は非透析患者と比較して不良である。また不整脈が原因による突然死や急変は非透析患者と比べて多いとされている。今回,2011年4月から2016年5月までの5年間で当院入院中の透析患者が心肺蘇生を必要とした症例について後方視的に記述研究を行った。透析患者の心肺停止発生率は非透析患者に比して100倍以上高くなっており,透析患者死亡退院117例のうち17例(15.3%)が急変によるものであった。なお,心肺蘇生を施した透析患者の全例が死亡退院した。透析患者が心肺停止した場合,社会復帰する可能性は極めて低い。入院疾患はさまざまではあるが,急変時には循環器系合併症が多いこと,心疾患の既往がある割合が高いことから,透析中や透析後に循環器モニタリングと電解質の管理がとくに重要である。前述の特徴を持つ透析患者は,必要に応じて透析後の心電図モニターを病棟へ依頼するなどして予防や早期発見に努めることが重要であることが示唆された。