2017 年 8 巻 1 号 p. 72-75
Klebsiella pneumoniae感染に起因して多発性肝膿瘍から全身感染症をきたした侵襲性Klebsiella pneumoniae感染症症例を報告する。症例:52歳女性,2型糖尿病患者。発熱,意識障害を主訴に当院へ搬送された。多発性肝膿瘍,敗血症性肺塞栓症,髄膜炎,腎盂腎炎,多臓器不全を呈し入院となった。血液培養,尿培養にてKlebsiella pneumoniaeが検出,抗菌薬投与,エンドトキシン吸着療法(PMX-DHP),持続的血液濾過透析(CHDF)の集中治療を施行した。病状改善も肺空洞病変の増大に起因する呼吸不全を呈し侵襲的人工呼吸管理を要したが,陽圧換気からの離脱を機に呼吸状態の改善を呈し,リハビリテーション病院に転院した。予後不良とされるKlebsiella pneumoniae感染による多臓器不全に対して発症早期からの急性血液浄化が奏効した症例と考えられた。