日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
原著
持続的腎代替療法に用いられる各種血液濾過器のファウリング特性
正木 秀尚山下 明泰
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2017 年 8 巻 1 号 p. 68-71

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抄録

血液浄化器のファウリング機構の解明を目的として,水系限外濾過実験を行った。使用した血液浄化器は,AEF-10(ポリスルホン膜,AEF),CH-1.3W(ポリメチルメタクリレート膜,CHW)およびFLX-10GW(ポリエステル系ポリマーアロイ膜,FLX)である。試験水溶液のアルブミン濃度は0.4g/dLおよび4.0g/dL,試験液流量QB=100mL/min,総濾液流量QFt=50mL/min(一定)とした。篩係数は,AEFではいずれの濃度でも実験開始直後に高値を示し,その後経時的に低下したが,CHWおよびFLXでは,試験液濃度0.4g/dLでは経時的に上昇し,4.0g/dLでは経時的に低下した。また,物質収支式より試験液入口近傍濾液流量QFiおよび出口近傍濾液流量QFoを推定したが,AEFではQFiQFoは,試験液濃度に関係なくほぼ同値を示した。CHWでは試験液濃度0.4g/dLでQFiQFoよりも高値を示し,4.0g/dLではその差が増大した。FLXでは試験液濃度0.4g/dLでQFiQFoが同等であったが,4.0g/dLではQFiの方が高値を示した。これらのことより,使用した血液浄化器の物理化学的特性ごとに濾過の進行に伴いファウリングが進行する部位が異なるものと思われる。

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© 2017, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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