日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
症例報告
ステロイド療法にAN69ST-CHDFを併用し奏効した重症熱性血小板減少症候群(Severe fever with thrombocytopenia syndrome:SFTS)の2例
南方 大和山野 由紀子是枝 大輔
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2017 年 8 巻 1 号 p. 80-83

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抄録

Severe fever with thrombocytopenia syndrome(SFTS)は,2006年に中国で新たに発見されたSFTSウイルスによるダニ媒介性の新興感染症であり,2013年より日本においても症例報告が増加している。早期にサイトカイン除去を目的としたAN69ST-CHDFを含む集学的治療が奏効し意識障害が改善した血球貪食症候群を合併したSFTSの2例を経験したので報告する。症例1と症例2はともに意識障害が出現しICUに入室しAN69ST-CHDFを含む集学的治療にて意識障害は改善した。早期にAN69ST-CHDFを含む集学的治療を行うことで病態制御が可能であったと考えられた。

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© 2017, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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