日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
技術・工夫
急性血液浄化装置における加温器性能の実験的検討
功力 未夢佐川 竜馬髙梨 隼一平尾 健齋藤 拓郎岡本 裕美日野 由香里加藤 文彦大沢 光行別所 郁夫森下 正樹小竹 良文
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2018 年 9 巻 1 号 p. 53-57

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抄録

急性血液浄化装置は,主に持続的血液浄化療法(CBP)など長時間の血液浄化を行うことを目的とした装置である。急性血液浄化装置において血液を加温する方法は,透析患者に使用される血液透析装置と異なるため,血液流量,透析液および補充液の条件により十分に加温されない状態で治療が行われることが予想される。そこで,急性血液浄化装置における加温器の性能について検討した。各装置の透析液流量および補充液流量を増加したところ,加温器後の温度は低下した。急性血液浄化装置において補充液流量の増加は,補充液が十分に加温されずに血液に流入することが示唆された。よって,血液回路の温度低下が生体温度の低下の一因になると考えられるため,加温器の性能を理解し使用する必要がある。

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© 2018, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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