2013 年 24 巻 3 号 p. 131-133
人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell :iPS 細胞)は,体細胞に胚性幹細胞(embryonic stem cell :ES細胞)で発現している数種類の遺伝子を導入することにより作製され,ES細胞と同様に様々な系譜の細胞に分化させることができる。iPS細胞作製技術の開発により,患者自身の遺伝子情報を有した疾患標的細胞の作製が可能となった。本稿では,筆者らの研究を含め, iPS細胞作製技術を用いたアルツハイマー病等神経変性疾患の研究について述べる。