日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
うつ病・不安障害におけるサーチュインの役割と創薬への 可能性
内田 周作
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 29 巻 2 号 p. 69-72

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抄録

気分障害や不安障害の発症メカニズムは依然として不明であるが,遺伝的要因とストレスなどの環境要因との相互作用が,脳における遺伝子発現ネットワークに影響を及ぼすことで神経可塑性に異常が生じ,その結果発症に至ると推測されている。事実,気分障害を含むさまざまな精神疾患の病態への“遺伝子発現調節異常”の関与が示唆されている。最近,ヒストン蛋白修飾を介したエピジェネティックな遺伝子発現調節機構の脳高次機能に対する役割ならびに精神疾患の発症・病態への関与が明らかとなりつつある。本稿では,ヒトと動物モデルにおいて気分障害との関連が強く示唆されているヒストン脱アセチル化酵素のサーチュインに焦点をあて,ストレス性精神疾患に対するサーチュインの役割について紹介する。

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© 2018 日本生物学的精神医学会
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