日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
ECTにおけるパルス幅調節の意義
川島 啓嗣
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 29 巻 4 号 p. 147-150

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抄録

ECTの刺激パラメータは,有効性やけいれん閾値,認知機能障害などに影響を与えることが知られている。本稿では,パルス幅をはじめとした刺激パラメータ調節の意義について述べた。前半では,超短パルス波ECTに関する最近の知見について,メタアナリシスを中心に現在までのエビデンスを概観した。認知機能障害の少なさは,患者にとって大きなメリットとなるため,対象に応じた使い分けが重要である。後半では,発作誘発困難例における増強法として,パルス幅を広げる/狭めるなどの,パルス幅調節が有効な場合があることを示した。

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© 2018 日本生物学的精神医学会
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