臨床化学
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尿中モルヒネの酵素免疫測定法の開発
宮沢 正西口 嘉乃渡邊 富久子
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1991 年 20 巻 2 号 p. 67-71

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抄録
酵素免疫測定法によりジアセチルモルヒネ (通称「ヘロイン」) 乱用者の尿中モルヒネのスクリーニングテスト法を開発した。
抗モルヒネ抗体は抗モルヒネ-3-BSA抗血清, 第二抗体は抗ウサギγ-グロブリンヤギまたはブタ抗血清結合ガラスビーズを用いた。酵素標識モルヒネは, モルヒネ-6-ヘミサクシネートにアルカリホスファターゼをカルボジイミド法にて結合させたものを用いた。
本法の最小検出感度は25pg/tube, 検量線の測定可能範囲は25pg-1ng/tubeであった。
実際の容疑者尿36検体について, 本法による測定結果 (1000倍希釈試料) とGC-MSによる同定結果を比較したところ, 両者はよく一致し, 尿中モルヒネのスクリーニングテスト法として犯罪鑑識および臨床検査業務に有用と考える。
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© 日本臨床化学会
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