AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
ETC2.0プローブ情報によるクルーズ船寄港時の道路交通への影響把握
形屋 陽一郎藤生 慎
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 1 巻 J1 号 p. 228-234

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抄録

金沢港は,平成23年度に日本海側拠点港に選定されて以降,クルーズ船の寄港数が増加している.寄港数の増加により,市内に多くの観光客が訪れる一方で,金沢港周辺では,送迎用の大型バスに加え,一般の見物客やセレモニー等の関連車両が集中することによる交通の輻輳が懸念されている.

本研究では,道路交通への影響を定量的に把握するため,ETC2.0プローブ情報から得られる経路情報や旅行時間情報を用いて時間信頼性指標を算出した.休日日中と平日朝,平日夕の3ケースで時間信頼性指標を算出した結果,いずれのケースにおいてもクルーズ船寄港日に時間信頼性が低下している区間が存在しており,特に,平日夕では,他のケースに比べて時間信頼性の低下が著しく,クルーズ船寄港により平日夕の通常交通に与える影響が大きいことがわかった.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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