2020 年 1 巻 J1 号 p. 320-328
都市の樹木は景観の維持だけでなく、ヒートアイランド現象の緩和や二酸化炭素固定、生物多様性の維持など多面的な機能を持つ。都市の樹木の維持や管理のためには樹木のモニタリングが第一に必要である。これまで、樹木のモニタリングの手法としては、画像を用いた手法の有効性が知られている。近年、衛星画像に加えて、航空機などにレーザースキャナ(LiDAR)を搭載し、対象の3次元的なデータを取得することが行われてきた。これらのデータの広い利用には、得られた3次元点群データから樹木を自動的に検出することが重要である。これまでは画像解析の手法が提案されてきた一方で、近年は、深層学習による物体の認識などが盛んである。そこで、本シンポジウムでは、画像解析の手法と3次元の深層学習の手法を統合し、精度よく樹木の検出を行う。