2020 年 1 巻 J1 号 p. 453-458
本研究は,近年頻発する水害に対してより適切な水防活動や避難行動を行うため,数時間先の水位予測の精度向上を目的としている.予測対象は大淀川水系の樋渡(ひわたし)地点流域とし,上流部の水位観測所,流域周辺の雨量観測所の情報を用いて水位予測を試みた.水位予測モデルはGBDT(Gradient Boosting Decision Tree)モデルを用いて1~6時間の予測を行った.スタッキングモデルでは,近い時間の予測から段階的に行うものとし,予測結果を次の時間の予測を行うための特徴量として加えることで,時系列的な水位予測に適用した.構築したモデルとスタッキングを行わないモデルとの精度比較を行い,スタッキングモデルによる精度向上を確認した.