AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
深層強化学習を用いたダム操作モデルのダム流入量予測誤差に対する影響評価
一言 正之澤谷 拓海植西 清
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 1 巻 J1 号 p. 459-464

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抄録

深層ニューラルネットワークを用いたダム操作モデルにおいて,予測流入量誤差が及ぼす影響について検討した.検討に用いたダム操作モデルは,時々刻々と変化する状況(現時刻までのダムの実績水位,実績流入量,6時間先までの予測流入量)に応じて,洪水調節のためのダム放流量を決定するモデルである.対象は筑後川水系の松原ダムとした.モデルの学習は,実績降雨の引き延ばしなどによる仮想出水データを用い,強化学習(Deep Q Network)を適用した.モデルの検証のため,仮想出水の流入量に人為的な誤差を加え,実運用時の予測誤差を模擬したデータを作成した.計画規模を上回る 仮想3出水での検証において,予測流入量の誤差に対しても大きな影響を受けることなく,モデルは妥当な操作判断を示した.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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