2020 年 1 巻 J1 号 p. 491-497
維持管理を目的に橋梁の3次元モデルを作成する場合,損傷の具体的な位置をモデルに反映することで,モデル上での損傷の位置や形状の確認が容易になると考えられる.また,代表的な損傷であるひび割れについては,コンクリート表面の撮影画像からひび割れを自動検出する手法が多く研究されているが,コンクリート以外の物体が画像内に写り込んでいると検出が困難になる.本研究では,橋梁撮影画像からSemantic Segmentationを用いて予めコンクリートの領域のみを抽出することで,様々な撮影画像からひび割れの検出を行えるようにした.さらに,ひび割れ検出を行った撮影画像を基に,Structure from Motionによって橋梁の3次元モデルを構築することで,ひび割れの位置を反映した3次元モデルの構築を行った.