2021 年 2 巻 J2 号 p. 485-494
PCグラウトの充填状況を評価する方法として,弾性波を利用するインパクトエコー法がある.インパクトエコー法で得られる反射弾性波は複雑であり,その周波数スペクトルのみからグラウトの充填判定を行うのは困難な場合が多い.そのため,独自の周波数応答解析を行い,その結果を2次元カラーマップ(コンタ図)として可視化するSIBIE法が提案されている.このSIBIE法によりグラウトの充填判定がより行いやすくなったが,それでも充填判定には経験と技術を要する.
そこで本研究では,SIBIE法により作成されたコンタ図に対して,深層学習(Deep Learning)を適用し,技術者の充填判定を支援する手法について検討を行った.さらに,判断根拠を理解するため,Grad-CAM等を用いて判断根拠の可視化を行った.