2021 年 2 巻 J2 号 p. 589-597
日本全体で老朽化するコンクリート構造物のひび割れを目視で抜き出す作業をサポートするシステムについて,画像処理的な観点からの研究を行っている。このサポートシステムの条件としては見落としを防止することが重要である。そこで,セマンティックセグメンテーションの有力な手法であるDeepLab v3+に画像処理を組み合わせることで,ひび割れの検出率を向上させることを試みた。具体的に,ボックスカルバートの床版をUAV搭載カメラで撮影した画像を対象として検討を行った結果,画像処理として,アノテーションの膨張および明るさ調整が有効であることを見出した。