2021 年 2 巻 J2 号 p. 777-784
山岳トンネル工事では掘削時に切羽の状態,風化変質,割目状態,湧水量等の観察を行い,地山を評価し,その結果を支保選定等に用いている.切羽観察時には現場技術者が評価を実施しているが,経験の少ない技術者が評価を行う際の支援の観点から,人間以外の客観的な診断システムの構築が期待される.本稿では,掘削中の各トンネルにおける切羽写真の画像を,新規で構築した切羽画像AI(Artificial Intelligence)診断システムに学習・診断させ,観察項目毎に判定正答率を評価した結果を示す.