2022 年 3 巻 J2 号 p. 168-174
路面下空洞調査では,道路陥没発生の危険性が高い箇所の迅速な報告が望まれている.これまでAIを用いた地中レーダデータ解析技術を開発し空洞検出の効率化を図ってきたが,さらなる迅速化を進めるため,取得データの自動転送およびクラウド環境においてAI解析を行うシステムの開発を行い,準リアルタイム化を実現した.本システムを用いた実証実験では全長3km 程度の測定を行い,遠隔地にいる解析者が測定後36分程度でAI解析結果とデータを参照できることが示された.これは従来システムにおいて一日~数日程度かかっていた作業を大幅に短縮できたことを示し,さらにデータ集約等に関わる作業を削減し効率化を実現できたことを示した.