2022 年 3 巻 J2 号 p. 201-208
土の繰返しせん断挙動のモデルには,繰返しせん断試験のデータを整理してパラメータを定めたモデル(数理モデル)が広く用いられているが,試験データ全てを精度よく再現できない可能性がある.そこで本研究は試験データに対し高い再現性をもたらす可能性のある深層学習によるモデルと,試験データに含まれない未知の挙動に対してロバストに振る舞う数理モデルの両者の利点を組み合わせたモデルを構築した.本モデルは大ひずみ域でせん断剛性の予測誤差が大幅に低減され,かつ正負非対称なテストデータに対しても数理モデルの挙動の範疇でロバストに結果が出力されることが示された.