AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
気象・交通量の将来予測値と深層学習を用いた大気汚染予測モデルの構築
田頭 直樹平松 佑一松田 健介福田 朗大濱崎 泰知大澤 剛
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 3 巻 J2 号 p. 488-497

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抄録

大気汚染(NO2濃度)を予測する深層学習モデルを提案した.提案モデルは,気象(気温と風速),交通量,BG濃度の将来予測値を入力データに取り込み,LSTMを用いて構築した.気象の将来予測値は,気象庁の数値予報(MSM)を現地観測データに適合するよう補正した.交通量は,周期的な時刻変動パターンを取り入れたモデルで推定した.BG濃度は気象の将来予測値から推定した.提案モデルは,過去データのみで予測するよりも大きく予測精度が改善し,将来予測値の導入の有効性を確認した.また,提案モデルの予測値を用いて,環境基準の評価指標である日平均値の変化傾向を相関係数0.89で推定した.推定結果を判断指標とすることで,より適切な交通量の迂回誘導情報の提供につながることを示した.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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