AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
歩行中の小学生を対象とした道路横断行動の実態把握に向けた調査研究
大西 宏樹藤生 慎森崎 裕磨髙山 純一
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 3 巻 J2 号 p. 527-533

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抄録

本研究では,小学生における道路横断行動を観測調査するとともに,歩行者が道路横断する場合に遵守すべき交通ルールを整理した.その上で,歩行中の小学生がどの程度交通ルールを遵守できているか実態把握を試みた.

交差点流入前・流出後の歩行位置を分析した結果,観測した小学生のほとんどが交通ルールで示した歩行位置と同様であることが確認された.次に,一時停止および左右確認状況を分析した結果,一時停止は全体の約5%,左右両方の確認は全体の約 15%と低く,横断前の安全確認行動が不十分な実態であることが明らかとなった.さらに,横断路線に車両がいる場合,下校時の全小学生と登校時に観測した半数以上の小学生が一時不停止および左右両方を確認しないまま横断を開始する結果となった.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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