AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
点検結果を基にした機械学習による通信管路内面の腐食予測手法
伊藤 陽古川 愛子
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 3 巻 J2 号 p. 517-526

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抄録

通信管路の地震被害を事前に予測することは維持管理を効率化するために必要であるが,管路の腐食状況によって地震被害の受けやすさが異なるため,管路内面の腐食を予測することが必要である.点検が2000年以降に行われた熊本県内の管路データを対象に,腐食有無を判定する予測モデルを機械学習の一種である勾配ブースティングを用いて作成した.予測に用いた変数は,経過年数などの設備データと標高や気候,流域,土壌などの設置環境データである.これらを用いて予測モデルを構築すると,評価用データにおいてもROCAUCが0.86,f値が0.56程度の予測モデルを作成でき,汎用性が確認された.また,このモデルを分析すると経過年数と河川流域毎の腐食率を基に予測しておりこれらの変数は有効であると考えられる.亘長等の現在利用しているが解釈の困難な変数は整理すること,海水域の評価を見直すことで性能向上できる可能性がある.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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